LGBT

みなさんLGBTってもう知ってますよね?
一応説明すると、
Lesbian(レズビアン)・Gay(ゲイ)・Bisexual(バイセクシャル)・Transgender(トランスジェンダー)の頭文字を取ってLGBTと略されています。
レズビアンとゲイは同性愛ですね。
バイシェクシャルは両性愛です。
多分、みなさんが一番分からないのがTransgender(トランスジェンダー)だと思います。
今回は、このトランスジェンダーについて話していきたいと思います。
Transgender(トランスジェンダー)
簡単に話すと「性別違和」です。
例えば、性的特徴・出生時の性別・性別による性的役割・性別表現などなどにおいて、違和感を持つ人です。
以前は産まれたときの性別と心の性別が違う人のみに使われていました。
いわゆる”性同一性障害”と呼ばれるものです。
今は様々なタイプの「性別に違和感を持つ人」が当てはまります。
当然、”障害”ではなくなりましたし、診断カテゴリーも精神ではなくなりました。
目覚め

僕が人を好きになるのに性別が関係ないと分かったのは小学生のとき。
いつも遊んでいた女友達のお尻を毎回触っていたことで目覚めた。
ただ触っていたわけじゃなく、パンツの中に手を突っ込んでお尻を撫でまわしていたのだ。
男の子が嫌いなわけではなくて、女の子にも興味があった。
ただそれだけのことなのだ。
当時はそれを人とは違うことだという認識は全くなく、普通のこと、皆そうなのだと思っていた。
僕の人を好きになると行動にすぐに現れた。
男の子の場合は冷たく当たり、女の子には激甘に優しくなる。
どちらも相手の心に自分を残したくてした無意識の行動ではあるが、小学生ってやっぱ分かりやすいなと自分で思い出しては苦笑している。
そんな生活を続けていたが、中学生になるとラブレターやバレンタインのチョコをもらうようになった。
かなり嬉しかった(笑)
思い返してみると中学生とは、そういうことに興味が出てくる年ごろではあるが、学校にほとんど来ない、笑ったりしない僕を女の子たちはミステリアスだと言っていた。
それらしく「ありがとう」と言いながらも興味がないフリをして素っ気なくすれば、女の子たちは勝手に盛り上がる。
それを見て心の中でウハウハしてる僕。
完全に中二病です(笑)
今考えればあの頃が一番ハーレムでしたね。
でも当時は自分を女だと思っていたんだが。
それが揺らぐ事件が起こった。
最悪な事件

高校を1学期で辞めた僕は遊びまくっていた。
家に帰ることもほとんど無く、友達の家に泊まり、オールは当たり前でそのままバイトへ行き、また友達と遊ぶの繰り返し。
当然のように悪いこともしていました。
ある日、当時付き合っていた彼女の家に泊まっていたとき、彼女の妹の同級生たちが合流。
中学3年生だそうで、可愛いもんだなと思ってました。
総勢10人くらいになっていたので、当然雑魚寝になるのですが、同級生の中の一人が僕を抑えつけました。
僕は冗談かと思って振り解こうとしましたが無理でした。
中学3年生の男の子があんなにも力が強いとは思わなかったんです。
きっと僕に隙があったのでしょう。
そのまま僕は声を上げることもできず、レイプされました。
僕は何事も無かったかのように過ごしました。
事件の後、すぐに家に帰りどう言えばいいか分からず、何となく母親に伝えてはみたものの「ふーん」で終わってしまったので、当時は母親に嫌われたんだと思いました。
なので、何もなかったことにしたかったんです。
でも心には確実にダメージを負っていました。
僕は僕を汚いと思うようになり、身体を売り始めました。
売春です。
当然、犯罪です。
それでも僕が僕を壊すにはこの方法しか知らなかった。
毎日のように身体を売り、お金をもらい、湯水のように使う。
手首を切り、血が流れるのを見て安心しては、身体を売る。
自分をどこまで破壊できるか試していた。
当時の彼女は誰から何をどう聞いたかは分かりませんが、僕が男の子と浮気を彼女の部屋でしたと責められ一方的に別れを告げられました。
僕には説明をする余地も与えられず、本当に一方的に。
カテゴライズ

人間の嫌な部分ばかりを見過ぎてきた僕は、人というものが心底嫌いになった。
誰も信用できないし、心を開けば裏切られる、手を伸ばしたら振り払われる。
そうやって生きていることに絶望感しかなく、何故生きているのか、何故生きねばならないのか、そればかり頭の中で繰り返し問う毎日。
絶望感って何気に疲れるよね。
そう、僕も疲れちゃったんだよ。
だから自殺未遂を起こしたんだけどさ。
それでも生き延びてしまったから、死ねなかったから、今を生きてる。
まだまだLGBTなんて言葉が一般的でなかった時代。
僕も知らずにいて、自分のセクシャルに疑問を抱きながらも、そうなのか違うのか分からずにいた。
自分のセクシャルに悩む人にとって、LGBTQ+のどれに当てはまるのか分からないっていうのが最初の壁じゃないかと思うんだ。
今思えば、別に自分をカテゴライズする必要なんてなかったって思うけど、自分が何者か分からない不安は最初に必ずぶち当たるんじゃないかな。
僕が若い頃なんてL・G・B・Tと完全に分かれていて、派生していることすら知らず自分はバイセクシャルなんだと思い込んでいた。
僕が自分のジェンダーを知ったのは、今のパートナーと出会ってかなり時間が経った頃だった。
T(トランスジェンダー)の中に細かいカテゴリーがあるのを知って、それをネットで調べていくうちに自分にカチッとハマった。
戸籍上女で生まれてはいるが、女でも男でもない。
でも女であり、男である。
それがXジェンダーだった。
これだ!と思った。
セクシャルはバイではないことも分かった。
僕はパンセクシャルだったのだ。
パンセクシャルとは日本語で全性愛と呼ばれます。
まあ、対応する日本語が無かったんでしょうな(笑)
「好きになることに相手のセクシュアリティなんて関係ない」って人がこれに当てはまります。
僕で言えば好きになる対象に一切の制限はなく、女性・男性・ゲイ・レズビアン・ニューハーフ・オナベ様々です。
一度、テレビに出ていたニューハーフに一目惚れをしたときは、どうやったら会いに行けるか悩みました(笑)
誰でもいい訳ではなく、好きになった人のジェンダーがどうであっても関係ないだけです。
僕にとって人を見るということは、ジェンダーやセクシャルなんてどうでもいいんです。
それはとても小さいことだと思っているからです。
大事なことは相手の中身を見ること。
友達も同じです。
相手のそのままを受け入れることが僕には一番大事なこと。
僕は全ての人間を嫌い、僕を破壊し続けた結果、全ての人間を愛の対象になった。
なんて皮肉な結果なんでしょうな(汗)
ちなみに僕は戸籍上の名前を変更しています。3年半の長い闘いでしたが、今の名前がしっくりきていてずっとこの名前だったんじゃないかと思うほど。
最後に

ここまで読んでくださってありがとうございました!
LGBTQ+は奥が深いようで、実は結構単純だったりします。
あなた一人ではないのです。
周りを見渡せば、隣や後ろにいる他人もそうかもしれません。
セクシャルマイノリティーは、意外とマイノリティーでは無かったりします。
無理に自分をカテゴライズする必要もなく、ありのままでいいのです。
自分に正直であればそれでいいんです。
悩んでいる人はたくさんいると思いますが、まずは自分のモヤモヤしたものを言葉にして表してみてください。
その言葉たちが、あなたに必ずヒントをくれます。
僕の言葉が悩んでいる人に少しでもいいから届きますように。

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